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2026/08/07

ホルモン・バランス:月経周期のパターン:正常と黄体機能不全

 ホルモン・バランスが崩れるとはどういうことか。

下のグラフは、正常な月経周期でのホルモンの上がり下がりと、黄体機能不全と呼ばれる状態での月経周期の違いを示しています。ピンクの線は卵胞ホルモン、紺色の線は黄体ホルモンです(実際には尿に放出されたホルモンの代謝物質です)。排卵日は真ん中の縦線(0日目)で示されています。上半分の2つのグラフは、正常なホルモン分泌のパターンです。左下のグラフは、黄体機能不全、右下のグラフは、無排卵月経のパターンです。主要な違いは、黄体期に分泌される黄体ホルモンの量です。生理のトラブルを考えるとき、参考になる重要なグラフですから、よく見ておいてください。

High prevalence of subtle and severe menstrual disturbances in exercising women: 
confirmation using daily hormone measures, M.J. De Souza, et. al., 
Human Reproduction, Vol.25, No.2 pp. 491–503, 2010


上の4つのグラフは、激しいトレーニングを行う運動選手に良くみられる生理の異常を調べて、あまり運動をしないグループと比較した研究結果を示すものです。
  • 左上は、あまり運動をしないグループで見られた47周期分を平均したグラフ。
  • 右上は激しいトレーニングをする人で正常なホルモン・バランスの周期が見られた54周期分の平均、
  • 左下のグラフは、典型的な黄体機能不全のグラフで、正常なグループと比較すると、卵胞ホルモン(エストロゲン)は、正常な上がり下がりのパターンを見せているのに対し、黄体ホルモン(プロゲステロン)は正常なパターンに比べると明らかに低い。
  • 右下のグラフは、無排卵月経のパターンです。卵胞ホルモンは子宮内膜の肥厚に必要なレベル、つまり、生理に必要なレベルで分泌されたけれども、排卵が起きず、黄体ホルモンは分泌されていなかったことを示しています。黄体ホルモンは排卵後の卵胞が黄体になって分泌するホルモンなので、排卵が起きなければ分泌されません。
  • さらに悪化すると、生理が止まり、無月経になります。

あまりスポーツらしいスポーツをしてこなかったグループでは、95%の人で正常な月経が観察されています。スポーツに励んでいた人のグループでは、正常と分類された人の数は、ほぼ3分の1でした。上の図には含まれていませんが、3か月以上生理が来なくて、無月経と分類された人が4分の1もいました。

厄介なのは、黄体機能不全状態では、生理があるので、異常があるとは思わないのが普通です。しかし、この状態では、妊娠するのが難しいので、不妊で他に異常がなければ黄体機能不全という診断になることが多いのです。生理痛や重い生理なども頻繁に見られるトラブルですが、それが黄体機能不全のせいかも知れないということは常識になっていません。





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